注意欠陥・多動性障害(ADHD)

注意欠陥・多動性障害(ADHD)とは

ADHDは発達障害(広汎性発達障害、学習障害など)の一種です。発達障害は脳の発達過程における脳機能障害であり、症状は低年齢で現れます。他の発達障害と違いADHDは薬物療法の効果が期待できます。

ADHDに関しては分かりやすく簡潔にまとめられたサイト等もありますが、やや簡略化され過ぎていて正確さを欠くように思われることがあります。しばしば、無くし物が多いことや、ただ片付けが苦手で部屋が散らかっているだけでADHDと思われていることがありますが、1つや2つの症状のみではADHDとは診断されません。現在、診察の場面では一般的にDSM-5という診断マニュアルが使用されていますが、そのADHDの診断基準を記載します。

 

注意欠陥/多動性障害(ADHD)の診断基準(DSM-5による)

 

(1)不注意:以下の症状のうち6つ以上が少なくとも6ヵ月持続したことがあり、その程度は発達の水準に不相応で、社会的および学業的/職業的活動に直接悪影響を及ぼすほどである

(a)学業、仕事、または他の活動中に、しばしば綿密に注意することができない、または不注意な間違いをする

例:細部を見過ごしたり、見逃してしまう、作業が不正確である

(b)課題または遊びの活動中に、しばしば注意を持続することが困難である

例:講義、会話、または長時間の読書に集中し続けることが難しい

(c)直接話しかけられたときに、しばしば聞いていないように見える

例:明らかな注意を逸らすものがない状況でさえ、心がどこか他所にあるように見える

(d)しばしば指示に従えず、学業、用事、職場での義務をやり遂げることができない

例:課題を始めるのがすぐに集中できなくなる、また容易に脱線する

(e)課題や活動を順序立てることがしばしば困難である

例:一連の課題を遂行することが難しい、資料や持ち物を整理しておくことが難しい、作業が乱雑でまとまりない、時間の管理が苦手、締め切りを守れない

(f)精神的努力の持続を要する課題に従事することをしばしな避ける、嫌う、またはいやいや行う。

例:学業や宿題、成人では報告書の作成、書類に漏れなく記入すること、長い文書を見直すこと

(g)課題や活動に使うようなもの(例:学校教材、鉛筆、本、道具、財布、鍵、書類、眼鏡、携帯電話)をしばしばなくしてしまう。

(h)しばしば外的な刺激(成年後期および成人では無関係な考えも含まれる)によってすぐ気が散ってしまう

(i)しばしば日々の活動(例:用事を足すこと、お使いをすること、青年後期および成人では、電話を折り返しかけること、お金の支払い、会合の約束を守ること)で忘れっぽい

 

(2)多動性および衝動性:以下の症状のうち6つ以上が少なくとも6ヵ月持続したことがあり、その程度は発達の水準に不相応で、社会的および学業的/職業的活動に直接悪影響を及ぼすほどである

(a)しばしば手足をそわそわ動かしたりトントン叩いたりする、またはいすの上でもじもじする

(b)席についていることが求められる場面でしばしば席を離れる

(例:教室、職場、その他の作業場所で、またはそこにとどまることを要求される他の場面で、自分の場所を離れる)

(c)不適切な状況でしばしば走り回ったり高い所へ登ったりする

(注:成人では、落ち着かない感じのみかもしれない)

(d)静かに遊んだり余暇活動につくことがしばしばできない

(e)しばしば”じっとしていない”、またはまるで”エンジンで動かされているように”行動する

例:レストランや会議に長時間留まることができないかまたは不快に感じる;他の人には、落ち着かないとか、一緒にいることが困難と感じられるかもしれない

(f)しやべりすぎる

(g)しばしば質問が終わる前に出し抜いて答え始めてしまう

例:他の人達の言葉の続きを言ってしまう;会話で自分の番を待つことが困難である

(h)しばしば自分の順番を待つことが困難である

例:列に並んでいるとき

(i)しばしば他人を妨害し、邪魔する

例:会話、ゲーム、または活動に干渉する;相手に聞かずまたは許可を得ずに他人の物を使い始めるかもしれない;

成人では、他人のしていることに口出ししたり、横取りすることがあるかもしれない

注意欠陥/多動性障害(ADHD)の薬

・ストラテラ(一般名:アトモキセチン)

・コンサータ(一般名:メチルフェニデート塩酸塩)

・インチュニブ(一般名:グアンファシン塩酸塩)*18歳未満のみ

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